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伊那での「茶の湯」の会 その四「濃茶・薄茶」

久しぶりの書き込みになってしまいましたが、メインイベントの「濃茶」についてお話しします。
主菓子は桔梗を形取った生菓子をお出ししました。

中立前に路地に打ち水をするわけですが、何しろ暑くお日様の元気も良いので打った水がすぐに乾いてしまいます。
水を打つタイミングに気を使いましたが、それでも乾いてしまったところがあるかもしれません。
中立の間の茶席の準備もやってみると大変ですね! 花は昼顔を生けましたが、なかなかバチッと思ったように決まりません。(僕が生けたわけではありませんが)
床の壁に吹き付ける水も霧吹きの調子が悪く苦労しました。(これは僕の担当です)

陰から陽へ変えるのに簾を巻き上がることが多いと思いますが、今回は雪見障子と照明でそれを行いました。
亭主の「柄杓を引く」のを合図に、僕が「替え茶碗」を持って入り、雪見障子を上げ、照明を点けて下がりました。
濃い茶席の進行というのは非常に気になるものです。襖に耳を付けて中の様子を探りたい(笑)位のところですが、僕は薄茶の点前をしなければならないので慌てて着替えにかかります。

この日もとてもここが信州とは思えないほど暑く、ましてや家の二階は温室のような熱気です。この部屋は冷房がありません。その上気持ちも急いているわけですから体中から汗が噴き出してきます。
仕方がないので着物を羽織るだけで慌ててお勝手に入り「すみません、二階で着替え無理です!ここで失礼します!!」とエアコンの下で着替えました。お勝手担当のHさんはケラケラ笑っていました。
帯を締め終わった後も汗がダラダラと額を流れ落ちます。

準備の間で出番を待ちますが、話が弾んでいるようでなかなか濃茶席が終わりません。この部屋もエアコンがないため汗が噴き出てきます。お勝手に戻っては汗を引かせ、また戻って出番を待つことを何度繰り返したでしょうか。
だいぶ時間も長くなりましたので「続け薄茶」になるだろうと思い茶道口近くで控えていると、「今日は気が急きませんので、後炭もどうぞよろしく」とお正客様のお言葉。(T_T)

茶の湯が「勉強会」でもあるため、後炭でもそう簡単には終わりません。

そしてついに僕の「薄茶の点前」がやってきました。
最近は人前でのお点前でもあがることは少なくなりましたし、「お客様も旅と長時間の茶事でお疲れでしょうからリラックスしていただけるようなお点前で」と思っていたのですが…。

「お薄を差し上げます」と襖を開け挨拶すると、「いよっ!待ってました!」という雰囲気の歓迎ぶり。
部屋に一歩入った途端に背筋が凍り付くような視線が降り注がれます(笑
それこそ「一挙手一投足」を見逃さないような視線(恐
皆さま「大先生」ばかりです。僕のお点前が親先生の教えを表していると思うと「今まで茶道で経験したことのない緊張」が襲ってきました。
初めて本部でお点前を見ていただいたときと、初めて会長先生に見ていただいたときをも凌ぐ緊張でした。

通常のお茶席でお点前をする場合、席主とお正客とのやりとりがあるれば、だいぶお点前への気持ちの負担は軽減されますよね。特に僕の親先生は「積極的にお話しするタイプ」なので、いつでも席が和やかで、プレッシャーに押しつぶされずにお点前に集中できます。そんな過去の経緯もあり、今回は気軽に引き受けてしまい、その場になってことの重大さを思い知らされるような格好になってしまいました。

薄茶の席もいよいよ終盤に入り自服でお茶を飲みましたが、お菓子の味もお茶の味も分からないほど普段とは違う精神状態でした。
ところで、今回の茶の湯で使ったお菓子は主菓子も干菓子の代わりにお出しした上用饅頭も近くの和菓子屋さんのものを使いました。この和菓子屋さんのお菓子ははとても爽やかな後口で美味しい和菓子です。
昔は和菓子嫌いだった僕が大の和菓子好きになったのはこのお店の影響が大です。
変則的ですが、我が家の娘が作ったゼリーと僕の実家で収穫したブドウも食べていただき、薄茶の席も終了となりました。
午後1時くらいに開始した「正午の茶の湯」ですので、5時ぐらいには終了と予想していましたが実際に終わったのは6時半を過ぎていました。(汗

宿の夕食が迫っていますから(普通はもう始めている時間)慌てて着替えて車でお送りしなければなりません。
と、ここで緊急事態が発生! なんと立てません!
長い時間の正座で多少膝に負担は来ていましたが、退出するまでは普通に歩けたのですが…。
慌てて着物を脱ぎ捨てて、洋服に着替えて、着物を丸めて風呂敷に包んで、「さてとっ」と思ったら立てません!
内腿の付け根が悲鳴を上げています。極度の緊張が引き起こしたものでしょうが、過去に全く経験したことのない痛みです。
スポーツで限界まで身体を酷使してもこれほどの痛みを感じたことはありません!
しかし、このまま座り込んでいるわけにもいきません。
「あ``~っ!!」っと振り絞るようなかけ声とともに身体を持ち上げ、そしてよろよろ玄関に向かいました。

渾身の力を振り絞ってお客様の荷物を車に積み込み、冷や汗の出るような痛みを感じながら運転席に座りました。
幸い運転はいつも以上にスムーズ&サイレントで目的地の宿に到着しました。
皆さまが宿に入られるのを見送って本日の任務を終了しました。(ホッ


翌24日朝宿にお迎えに行き、僕とHさんの運転で蓼科方面をドライブして茅野駅までお送りしました。
一晩休んだら昨日の激痛は1/5程に収まっていましたので、ドライブもトレッキングも支障ありませんでした。
下界は灼熱地獄でも高原はさすがに快適です。特にロープウェイで上がった縞枯山の坪庭はこの世の別天地でした。涼しくて、空気がきれいで、眺めが良くて。
何度か行っている場所ですが、今回は下界がいつにない灼熱地獄だったため余計に感動が大きかったように思います。
皆さまにも喜んでいただけたようで、「ここから降りたくないね」と口々に仰ってました。

坪庭500

茅野駅には大きなおみやげ屋さんがあり、電車を待つ間のお買い物も楽しんでいただけたと思います。
ビールのおつまみに最高の「馬刺しの薫製」を推薦しました。
そして、2時19分の「スーパーあずさ」で信州を後にされました。



準備からだととても長かったような気もしますし、いざ本番が終わってみるとアッという間だったような気もします。
大変なこともありましたが、とても勉強になり、大きな経験と財産になったと思います。
更なる精進のための「非常に有意義な二日間」でした。



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